METHOD 04 / 姿勢・日常動作
姿勢・日常動作のメソッド
週に数回のセッションだけでなく、日常の呼吸・歩き方・座り方が、あなたの身体を日々つくっています。理学療法士の視点も交えてお伝えします。
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セッションの時間だけでは変わらない理由
週に1〜2回、60分のセッションを頑張っても、残りの166時間以上は日常生活です。姿勢の崩れや身体の使い方のクセはその大半の時間の積み重ねでつくられています。だからひとやすみでは、トレーニングだけでなく呼吸・歩き方・座り方といった日常の動作についてもお伝えするようにしています。
呼吸と姿勢の関係
正しく横隔膜を使えている呼吸では、息を吸うときにお腹だけでなく肋骨の下部が横に広がるように動きます。ところが肋骨の後ろ側の動きが硬くなっていると、この広がりがうまく出せず代わりに腰を反ることで呼吸を補おうとするケースがあります。理学療法士としてお客様の身体を見てきた中で、反り腰でお悩みの方の多くにこうした肋骨まわりの硬さが見られる印象があります。
これは大規模な統計というより臨床の現場での観察にもとづく傾向です。すべての反り腰がこれに当てはまるわけではありませんが、「腰だけを鍛えても改善しない反り腰」の背景に呼吸や肋骨の動きが関わっていることは少なくありません。セッションでは、まずこうした身体の使い方のクセを評価するところから始めます。
歩き方を見直す
歩行は、1日の中で最も繰り返し行っている全身運動です。だからこそ、歩き方そのものが姿勢に与える影響も小さくありません。
研究の分野では、歩行時に腕をしっかり振ることで体幹の筋活動が高まる傾向が報告されています。腕を振らずに歩くより自然に腕を振りながら歩くほうが体幹や姿勢を支える筋肉が働きやすいということです。また歩幅や歩隔(左右の足の間隔)がエネルギー消費や歩行効率に関わるという知見もありますが、「歩幅を大きくすればするほど良い」といった単純な話ではなく、その方の身体に合った自然な歩き方が基本になります。
まずは猫背や反り腰になっていないか立ち姿を意識すること、そして歩くときに腕を大きく振ってみることから始めてみてください。歩数そのものについても、日常の中でこまめに歩く機会を増やすことは姿勢を支える筋肉を使い続けることにもつながります。エレベーターより階段を使う、一駅分歩いてみるなど無理のない範囲で歩く機会を増やす工夫もおすすめしています。
座り方・座りっぱなしへの対策
休養のメソッドでもお伝えした通り、WHOは長時間の座位行動が心血管疾患などのリスクと関連することを指摘し、座っている時間をこまめに中断することを推奨しています。姿勢の観点からも、長時間同じ姿勢で座り続けることは骨盤が後ろに傾いた姿勢(猫背座り)を助長し、それが立ったときの姿勢にも影響してしまいます。
座るときは骨盤を立てて座面にしっかり座ることを意識し、1時間に1回は立ち上がって身体を動かすことをおすすめしています。浅く腰掛けて背もたれに寄りかかる座り方は一見楽なようで骨盤が後傾しやすく、結果的に首や肩まわりへの負担が増えてしまうこともあります。デスクや椅子の高さを見直すだけでも座り姿勢は変わってきます。
こんな方にこそ知ってほしい
腰のトレーニングをしているのに反り腰が改善しない方
腰まわりの筋力ではなく、肋骨まわりの動きや呼吸のパターンから評価し直すことで、これまで見えていなかった原因が見つかることがあります。
デスクワークで猫背が気になる方
座り方の癖を一緒に確認し、骨盤の角度や座面の高さなど、すぐに実践できる工夫からご提案します。
歩くとすぐ疲れてしまう方
歩行時の姿勢や腕の振り方を見直すことで、同じ距離でも身体への負担が変わることがあります。
まとめ:今日からできるアクション
- 呼吸のときに肋骨が横に広がる感覚を意識してみる
- 歩くときは、腕をしっかり振ってみる
- 座るときは骨盤を立てて座面に座る
- 1時間に1回は立ち上がって身体を動かす
日常の動作は、意識するだけで少しずつ変わっていきます。ご自身の姿勢や動きのクセについては、無料体験やセッションの中で理学療法士の視点も交えて評価します。
参考文献
- World Health Organization "WHO Guidelines on Physical Activity and Sedentary Behaviour" ncbi.nlm.nih.gov
- 「歩行における『腕振り』を強調した場合の体幹筋活動と体幹・骨盤運動の変化」jstage.jst.go.jp
- 「健常者における歩隔、歩行パターン、及びエネルギー消費量の関係」jstage.jst.go.jp
※ 呼吸と反り腰の関係についての記述は、統計的な研究結果というより、理学療法士としての臨床経験にもとづく傾向としてご紹介しています。